毎日感じているストレスが少しでもなくなればいいなと思いませんか。
いつも指示がコロコロ変わるお天気上司や、嫌がらせしてくる幼稚な先輩や同僚、無理難題を言ってくる取引先やトラブルメーカーがいなくなってくれれば話は早いんですけど、そう都合よくはいかない世の中……。
社会生活をしているとどうしてもストレスが溜まってしまうものですよね。
私の場合はいつも、ストレスが溜まるとSNSをぼーっと眺めたり、スマホゲームで現実逃避してたんですけど、そんなんじゃあストレスって解消できないんです…。
私はHSPなので特にストレスを受けやすく、それに加えて生真面目で完璧主義なのもあってストレスが溜まる一方でした。
今回の記事は、日々のストレスを少しでも軽減したいという方に是非読んでほしいです。
さて、前回の記事では、ストレスを受けやすい性質とストレスを軽減する方法について書きましたが、
その中で、ストレスを受けにくくするためには、以下の2点が大切だと書きました。
- ストレスとなる刺激を減らすこと
- ストレスとなる刺激に反応しないこと
今回は、②のストレスに反応しないようになるための練習方法について書いていきたいと思います。
人は刺激を受けた時、反射的に反応しています。ストレスを軽減するために大事なのは、反応しなくてもいいことを反応しなくていいと認識して受け流すことです。
そう、「どんな強い攻撃も当たらなければどうということはないのだ」精神です。
その中で最初の難関が自分の反応を自覚することなのです。
その自覚する能力を鍛える方法として、マインドフルネスをご紹介したいと思います。
なんだよマインドフルネスのことかよ~って思いました!?瞑想とかムリ、まず座禅組めないんですけど~って思ったらちょっと待ってくださいね。
マインドフルネスって瞑想だけじゃないって知ってました?私は知りませんでした。
ちなみに股関節固すぎて座禅もくめません笑
マインドフルネスって聞いたことあるけど実は具体的にどういうものなのかよくわからないという方は多いんじゃないでしょうか?
ということで、今回の記事ではマインドフルネスについてなるべく簡単に書いてみました。
それでは早速見ていきましょう!
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは従来の心理療法に仏教の曹洞宗の禅の理論を組み込んだもので、1970年代にマサチューセッツ大学のジョン・カバット・ジンさんが提唱したものだそうです。
ちなみに、マインドフルネスとは仏教でいう「念(サティ)」を英訳したものだそうですが、マインドフルネスはあくまでも心理療法の1つなので、本来の仏教における念の概念とは多少異なるようです。
マインドフルネスとは何かを簡潔に言うと、次のようになります。
「今ここでの経験に、評価や判断を加えることなく、能動的な注意を向けること」
ここでのポイントは、
- 今この瞬間のことに集中すること
- 良し悪しを判断せず、あるものをあるままに見ること
実は、マインドフルネスという言葉には、以下の2つの意味があります
- マインドフルネスという技法
- 瞑想などの技法によって達成される心理状態
具体的にいうと、「ゆっくり呼吸に集中しながら深呼吸する」、「一歩一歩脚の感覚に集中しながら歩く」ことを“マインドフルネス”という。
また、マインドフルネス(瞑想など)をすることによって、「今ここでの経験に、評価や判断を加えることなく、能動的な注意を向けること」ができている状態も“マインドフルネス(な心の状態)”ということです。
マインドフルネスの効果
マインドフルネス瞑想は鬱などのこころの病を改善するための認知行動療法として注目されていて、以下のような効果があるそうです。
- 注意力・集中力が上がる
- 自制心やストレス管理能力が向上する
- 衝動の抑制など感情のコントロール能力が向上する
実際に、マインドフルネスを行うことによって脳が変化するということが研究によって報告されています。
- 脳の灰白質が増加する(自己認識に関わる部位)
- ネガティブな刺激に対する扁桃核(ストレスや恐怖に関わる脳の部位)の活動が低下する
- 前頭葉前皮質(自制心に関わる脳の部分)の活動が向上する
また、1日に30~40分の瞑想を8週間続ければ、薬物療法と同レベルで不安と鬱が軽減されるのだとか。
即効性はないですが、副作用なしで薬と同じくらいに改善されるってすごいですよね!
私も実際、夜寝る前に、座って10~15分音楽を聴きながら呼吸に集中するという方法でマインドフルネスを2ヶ月ほどやっていたのですが、瞑想をする前よりもストレスを感じにくくなりました。
私がマインドフルネスをやってみて実感できたこととしては、
- 嫌な気持ちになったときの切り替えがはやくなった
- 自分の感情を認識しやすくなり、冷静に対処できるようになった
個人差はあると思いますが、私の場合は、効果を感じ始めたのは3週間目くらいからですね。
生活しながら、自分の感情の動きを自覚できるようになってきたおかげで、嫌な気持ちになる前に自分の感情をコントロールできるようになってきました。
それに、嫌な気持ちになりかけても、「今自分はイライラしているな」「今不安な気持ちになっているな」と自覚するだけで、ただ不安なだけでいるのでなく、どう対処しようかなという方向へ思考が向いていくようになりました。
疲れているときは横になってでもいいので、寝る前の5~10分だけでも続けてみることをオススメします!
瞑想する時の音楽は、川の流れる音や、雨の音、波の音などの自然の音がおススメです。
自然の音は、聴くと副交感神経が活性化しリラックスできるそうですよ!
マインドフルネスの方法
でも、マインドフルネスって難しいんでしょう?
大丈夫です!実はとっても簡単にできるんです。
例えば、マインドフルネスの方法としては、以下のようなものがあります。
- 自分の呼吸に集中する(瞑想)
- 歩くときに一歩一歩踏み出す感覚を意識する
- 食べる物を手で触ったときの感触や口に入れた時の食感を意識するなど
マインドフルネスというと、瞑想のイメージが強いですよね。でも、普段行っている掃除や家事、食事などどんな方法でもマインドフルネス瞑想ができます。
普段気にかけていない些細な感覚にも集中して動作を行うことがポイントになります。
普段無意識にやっている行動に集中して意識を向ける練習をすることで、普段気付かなかった心の反応に気付きやすくなります。
実際、マインドフルネス瞑想の方法として、「レーズン(なぜレーズンなのか……)をマインドフルネスに食べる」というのがあるみたいです。
レーズンをマインドフルネスに食べる方法
- 手にレーズンを乗せる
- 手の上のレーズンの感触に集中する
- レーズンを口にいれて食感や味に集中する
レーズンが苦手な方も安心してください。普段の食事で食感や味に集中しながらよく噛んでゆっくり食べるだけで実践できます。
もちろん、日々の洗濯、掃除、料理などの家事でも、効果があります!
実際に、水の温度や洗剤の泡の感覚に意識を向けながら6分間皿洗いをしただけで、不安や神経症のレベルが27%下がったという実験データもあります。
家でじっとしているのが苦手という人は、40分程度のジョギングやランニングでも同じような効果が期待できるそうなのでオススメです。
自分が採り入れやすい方法でマインドフルな生活を始めてみましょう!
まとめ
マインドフルネスのポイントは今この瞬間の感覚に注意を向けて集中することと、感じた事をありのまま受け止めて判断や評価をしないことです。
マインドフルネス=座禅をくんで瞑想するというイメージが強いですが、実は普段やっている行動にも採り入れることができます。
マインドフルネスを続けることで、不安や鬱などの症状をある程度軽減することができますし、自分の感情を制御しやすくなるので、ストレスを受けにくくすることができます。
また、集中力も上がるので、仕事や勉強などのパフォーマンスを上げるのにも役立つと思います。
ただの食事でも、ついついスマホを見ながら食べちゃったりしちゃいますけど、食べることだけに集中してゆっくり噛んで味わうだけでもちょっと贅沢で幸せな気分になれるので、少しずつできるところから初めてみてくださいね!
参考
・杉浦義典(2008), マインドフルネスにみる情動制御と心理的治療の新しい方向性, 感情心理学研究, 第16巻 第2号pp.167-177
・鈴木佑(2018)「最高の体調」
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